開口 健先生が残したお言葉。

相反する二つの対立物がその対立をそのまま残した状態で同一化すること。対立は解消せず、その対立が実は一体であることを実感することによって人は悟りの境地に至ります。たとえば天と人とは対立物ですが、ヘーゲルの弁証法のようにいくら人間が天に近づこうと思っても道は遠ざかるばかりです。ところが「我はすなわち天なり。天すなわち我なり。」と悟った瞬間、世界観が一転するわけです。この境地が日本人が禅において、あるいは武士道において目指してきた世界であるわけです。